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エネルギー・舶用

エネルギー・舶用事業は、1907(明治40)年に川崎造船所の造機部門として舶用蒸気タービンの製造を開始して以来、海から陸へと製品分野を拡げつつ事業展開を図ってきました。エネルギー分野では、産業用ガスタービンをはじめ発電用ガスエンジン、天然ガス圧送設備、自家発電用蒸気タービンなどを生産。舶用分野では100年以上の歴史を持つ舶用ディーゼルエンジンなど各種舶用推進機を生産してきました。

  • 1907/ 明治40年

    蒸気タービンの製造を開始

    (米)インターナショナル・カーチス・マリン・タービン社よりカーチス式舶用タービンの製作技術を導入し、蒸気タービンの製造を開始しました。

  • 1911/ 明治44年

    (独)MAN社と2サイクルディーゼル機関製造について、技術提携契約を締結

    (独)MAN社と2サイクルディーゼル機関の製造に関して、技術提携契約を締結しました。

  • 1915/ 大正5年

    巡洋艦「榛名」にブラウン・カーチス型蒸気タービンの初号機を納入

    (英)ジョン・ブラウン社とブラウン・カーチス型タービンについて技術提携契約を締結し、その1号機を1915(大正4)年建造の巡洋艦「榛名」に搭載しました。

    「棒名」タービン積込

  • 1920/ 大正10年

    フラガー式ディーゼルの製造技術を導入

    (英)キャメル・レアード社よりフラガー式ディーゼル機関の製造技術を導入し、初号機を1925(大正14)年建造の「ふろりだ丸」に搭載しました。

    フラガー式ディーゼル機関

  • 1955/ 昭和30年

    (瑞)エッシャ・ウイス社との間に可変ピッチプロペラに関する技術提携契約を締結

    1956年より舶用可変ピッチプロペラの製造に着手しました。

  • 1958/ 昭和33年

    明石に高速ディーゼル専門工場(後の明石南工場)を開設

    川崎航空機工業の敷地の一角に、中型高速ディーゼル専門工場(後の明石南工場)を開設しました。

    明石南工場

  • 1964/ 昭和39年

    高性能・高効率の舶用蒸気タービン主機プラント「Uプラント」を開発

    「Uプラント」初号機の舶用主機蒸気タービンが完成し披露会を開催しました。

    「Uプラント」初号機完成披露会

  • 1969/ 昭和44年

    遠心圧縮機の製造を開始

    1968年に(米)クーパー ベッセマー社と遠心圧縮機の技術提携契約を締結し、遠心圧縮機の生産を開始しました。

    CB圧縮機初号機

  • 1971/ 昭和46年

    自社開発のサイドスラスタ初号機を納入

    自社開発の川崎式スラスタ初号機を納入しました。その後2007年に累計生産3000台、2015年に累計生産5000台を達成しました。

    KT-B型サイドスラスタ

  • 1976/ 昭和51年

    日本初の純国産ガスタービン発電設備が完成

    わが国初めての純国産ガスタービン発電設備PU200(出力150kw)が完成しました。

    PU200ガスタービン発電機

  • 1980/ 昭和55年

    艦艇用ガスタービン主機の国産初号機が完成

    1971年に(英)ロールス・ロイス社との間で舶用ガスタービンの製造に関する技術提携契約を締結しました。1980年に52DD艦用ガスタービン主機向けとして国産初号機が完成しました。

    ガスタービン搭載護衛艦

  • 1982/ 昭和57年

    世界最大(当時)の可変ピッチプロペラを製作

    プロペラ直径11メートル、回転数45rpmの3翼可変ピッチプロペラを製作し、ギネスブックに世界最大寸法のプロペラとして登録されました。

    プロペラ直径11mのCPP

  • 1983/ 昭和58年

    旋回式スラスタ「レックスペラ」初号機が完成

    自社開発の旋回式スラスタ「レックスペラ」の初号機が完成しました。その後2018年には累計生産1000台を達成しました。レックスペラは水平方向360度の任意の方向に推進力を得られる全旋回式推進機で、推進機・舵の機能を備えています。高い操船性を得られることから、現在では主にタグボートやサプライボート、特殊作業船、自己昇降式作業台船(SEP船)などに採用されています。

    レックスペラ1000台生産達成記念

  • 1986/ 昭和61年

    ジョイスティック式総括操縦装置「KICS」の初号機を納入

    可変ピッチプロペラ、旋回式スラスタ、サイドスラスタ、舵など、複数の操船要素を総括して操縦することができるシステム「KICS(Kawasaki Integrated Control System)の初号機をフェリー向けに納入しました。

    総括操縦装置「KICS」

  • 1988/ 昭和63年

    自社開発の潜水艦用ディーゼル主機12V25/25S型機関の初号機を納入

    潜水艦用主機として自社開発した12V25/25S型機関の初号機を納入しました。

    川崎12V25/25S潜水艦用ディーゼル主機

  • 1993/ 平成5年

    コージェネレーションシステム用6MW級産業用ガスタービン「M7A-01」を製品化

    当社は1972年に産業用ガスタービンの開発に着手して以来、様々な用途向けのガスタービンを自社技術で開発してきました。その中で、コージェネレーション用としてクラス世界最高水準の熱効率を実現した6MW級の中型高効率ガスタービンM7A-01形の開発を完了し、製品化しました。

    M7A-01形ガスタービン

  • 1995/ 平成7年

    武漢川崎船用機械有限公司(WKM)を設立

    電動油圧舵取機で提携関係にあった武漢船用機械有限責任公司との合弁で武漢川崎船用機械有限公司(WKM)を設立し、サイドスラスタの中国現地生産を開始しました。

    合弁会社設立契約調印式

  • 2001/ 平成13年

    地球深部探査船「ちきゅう」向けに超大型旋回式スラスタ(レックスペラ)6基を納入

    世界トップクラスの掘削能力を有する地球深部探査船「ちきゅう」の建造に旋回式スラスタメーターとして参画し、4,200KWの超大型旋回式スラスタ(レックスペラ)6基を納入しました。

    地球深部探査船「ちきゅう」

  • 2005/ 平成17年

    世界最大級の三音速風洞を納入

    防衛庁札幌試験場向けに世界最大級の三音速風洞を納入しました。当社は風洞メーカーのパイオニアとして、航空機・飛翔体の分野をはじめ、土木・建築・環境、自動車・車両など様々な分野で低速から超音速領域まで多様な風洞を製作してきました。

    三音速風洞全景

  • 2006/ 平成18年

    LNG船用主機タービン世界初の累計生産100基を達成

    1977年にLNG(液化天然ガス)運搬船用の主機として蒸気タービンを納入して以来、当社は世界で最も多くの主機タービンを生産し、2006(平成18)念には、LNG運搬船用主機タービンの累計生産100基を達成しました。

    UA-400型舶用主機タービン

  • 2007/ 平成19年

    曝気用単段ターボブロワ「MAGターボ」の初号機を納入

    インバータによる回転速度制御とインレットベーン制御を組み合わせることで高い部分負荷効率と広い風量制御範囲を実現する磁気軸受型曝気ブロワ(送風機)を自社開発し岐阜市の下水処理施設向けに初号機を納入しました。その後、全国の下水処理施設向けに受注を積み重ね2019年には累計受注200台を達成しました。

    MAGターボ

  • 2007/ 平成19年

    クラス世界最高レベルの発電効率を有する7.8MWの発電用ガスエンジンが完成

    環境規制が厳しくなった2000年代初め、液体燃料を用いるディーゼルエンジンからCO2やNOx、ばいじん等の有害物質の排出量を大幅に抑えることができる天然ガスを燃料とするガスエンジンへの転換が進む中、当社はクラス世界最高レベルの発電効率を有するグリーンガスエンジンを開発しました。優れた発電効率と環境性能をもつグリーンガスエンジンはその後国内トップシェアを獲得しました。

    カワサキグリーンガスエンジン

  • 2014/ 平成26年

    舶用ガスエンジン「L30KG」が国産で初めてノルウェー船級協会から型式承認を取得

    国際海事機関(IMO)によるCO2、NOx、SOxなどの排出規制に先立ち、「グリーンガスエンジン」の技術を活用して舶用ガスエンジン「L30KG」を開発し、国産のガスエンジンとして初めてノルウェー船級協会より型式承認を取得しました。「L30KG」は脱硝装置などの特別な装置を用いることなくNOx 3次規制値を大幅に下回る性能を実現し、ディーゼルエンジンと比較し、CO2とSOxの排出量も大幅に低減できるため、各種環境規制に適合した船舶の建造に貢献できます。

    舶用ガスエンジン「L30KG」

  • 2015/ 平成27年

    世界初、舶用ディーゼル主機関に搭載される複合低環境負荷システム「K-ECOS」が完成

    舶用ディーゼル主機関から排出される窒素酸化物(NOx)や二酸化炭素(CO)などの大気汚染物質を複数の環境対応技術の組み合わせによって削減するシステム「K-ECOS(Kawasaki–ECO System)」を世界に先駆けて自社開発しました。

    「K-ECOS」商用初号機

  • 2018/ 平成30年

    世界初、市街地における水素燃料100%のガスタービン発電による熱電供給に成功

    NEDO助成事業として、神戸市ポートアイランドにおいて、世界で初めて水素のみを燃料としたガスタービンで近隣の4施設への熱電の同時供給に成功しました。

    水素コージェネレーションシステム
    (神戸ポートアイランド)

  • 2020/ 令和2年

    自社開発の発電出力100MW級コンバインドサイクル発電プラントの初号機を納入

    当社製ガスタービンの最大出力機種である30MW級の純国産高効率ガスタービン「L30A」を用いた自社開発の100MW級コンバインドサイクル発電プラント(CCPP)の初号機を鹿島南共同発電株式会社(本社:茨城県神栖市)に納入しました。

    100MW級ガスタービン
    コンバインドコージェネレーション設備

  • 2023/ 令和5年

    世界初、ばら積み船向けにガスエンジンハイブリッド推進システムを納入

    天然ガス専焼エンジンと大容量バッテリーを組み合わせたガスエンジンハイブリッド推進システムを納入しました。ばら積み船向けにガスエンジンを主機とするハイブリッド推進システムを納入するのは世界で初めてです。

    ガスエンジンハイブリッド推進システム

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