事業の歴史

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ロボット

当社は、リーディングメーカーとして自動車業界や電機・電子業界をはじめとするさまざまな業界向けに、スポット溶接、アーク溶接、組立・ハンドリング、塗装、パレタイズなど多種多様なロボットを供給し、国内外の産業発展に貢献してきました。産業用ロボットのパイオニアとして積み重ねてきた実績とシステムエンジニアリング技術を駆使して、人共存・協調ロボットや医療用ロボットなどの新分野を拡大し、労働不足等の社会課題に対応する様々なロボットを世に送り出してきました。

  • 1968/ 昭和43年

    ロボット事業の始動

    川崎航空機工業は米国・ユニメーション社と産業用ロボットユニメートについて技術提携契約を締結しました。

  • 1969/ 昭和44年

    川崎3社合併

    川崎重工業・川崎航空機工業・川崎車輌が合併、新たに川崎重工業株式会社が発足しました。
    企業規模の大型化や資本の集結、人材、技術力、設備の総合的な活用を図ろうとしました。

  • 1969/ 昭和44年

    国産初の産業用ロボット川崎ユニメートの商業生産を開始

    わが国初の国産産業用ロボット「川崎ユニメート2000型」が完成し、日本のロボット産業発展のさきがけとなりました。

    川崎ユニメート2000

  • 1981/ 昭和56年

    電動ロボット(PUMA)の生産を開始

    産業ロボットの油圧式から電動式への急激な転換に伴い、電動式・小型垂直多関節型ロボット「PUMA」の国産を開始しました。

    PUMA

  • 1982/ 昭和57年

    大型電動ロボット(Eシリーズ)の開発に着手

    1983年には65㎏可搬の「EA65型」と100㎏可搬の「EA100型」の上市を実現しました。

    電動ロボットEA65

  • 1986/ 昭和61年

    ユニメーション社との提携を解消し、自社開発と世界展開を開始

    これまで蓄積した技術を駆使し、独自のロボットを開発を実施することになりました。これを機に「川崎ユニメート」を「川崎油圧ロボット」、「PUMA」を「Pシリーズ」と改称しました。

  • 1989/ 平成元年

    中・小型汎用ロボット(Jシリーズ)を発売

    1989年に組立・ハンドリング用の10㎏可搬の「Js-10」を上市しました。

    中・小型汎用ロボット(Jシリーズ)

  • 1990/ 平成2年

    米国・デトロイトに現地法人Kawasaki Robotics (USA), Inc.を設立

    米国に現地法人を設立し、トレーニングとアフターサービスの体制を整備すると共に、販売活動を強化しました。

    KRI

  • 1992/ 平成4年

    大型汎用ロボット(Uシリーズ)を発売
    オールデジタルコントローラ(ADシリーズ)を発売

    機能を向上させた大型ロボットの新モデル「Uシリーズ」の販売を開始しました。また、32ビットマイコンを搭載し、新ロボット言語「AS」など、最新のロボット制御技術を盛り込んだコントローラADシリーズの販売を開始しました。

    大型汎用ロボット(Uシリーズ)

  • 1995/ 平成7年

    ドイツ・ノイス市に現地法人Kawasaki Robotics GmbHを設立

    欧州全域の市場開拓を目指し、ドイツに販売・サービス拠点を設立しました。

  • 1996/ 平成8年

    英国に現地法人Kawasaki Robotics (UK), Ltd.を設立

    ヨーロッパでの販売・サービス活動を本格化させました。

  • 1997/ 平成9年

    オールデジタルコントローラ(Cシリーズ)を発売

    クリーンロボット事業に本格的参入

    半導体・液晶需要の高まりと共に、テレスコピック昇降式水平多関節型ウェハ搬送ロボット「TSシリーズ」を開発し、クリーンロボット市場に本格参入しました。

    ウェハ搬送ロボット「TSシリーズ」

  • 1998/ 平成10年

    中・小型汎用ロボット(Fシリーズ)を発売

    Fシリーズは、可搬質量が2㎏から80㎏程度の小・中型多関節ロボットで、適用の裾野が広く多くの業界で使われています。

    中・小型汎用ロボット(Fシリーズ)

  • 1999/ 平成11年

    韓国・仁川市に現地法人 Kawasaki Machine Systems Korea, Ltd.を設立

    大型汎用ロボット(Zシリーズ)を発売

    Zシリーズは、従来機「Uシリーズ」の後継機として市場投入されました。独自のハイブリッドリンク構造を持ち、後方転回が可能なクラス最大級の動作範囲と高速性を特長とする大型ロボットです。
    多くの自動車メーカーでスポット溶接に使われています。

    大型汎用ロボット(Zシリーズ)

  • 2000/ 平成12年

    ㈱神戸製鋼所より塗装ロボット事業を継承

    ㈱神戸製鋼所の持つ高い技術力・ノウハウを継承し、当社の塗装ロボット事業が大きく拡大しました。

  • 2000/ 平成12年

    水平多関節クリーンロボット(NSシリーズ)を発売

    NSシリーズは、クリーンロボットの一種であり半導体製造装置メーカー向けに大型化するウェハや液晶ガラスを搬送するロボットとして開発されました。

    水平多関節クリーンロボット(NSシリーズ)

  • 2002/ 平成14年

    塗装ロボット(Kシリーズ)を発売

    ㈱神戸製鋼所と当社の持つノウハウを結集して開発した防爆塗装ロボット「Kシリーズ」の販売を開始しました。

    塗装ロボット(Kシリーズ)

  • 2002/ 平成14年

    重可搬型汎用ロボット(Mシリーズ)を発売

    Mシリーズは、自動車、一般産機業界、航空機業界における重量物搬送用途の設備自動化のために幅広くシリーズ展開されました。

    重可搬型汎用ロボット(Mシリーズ)

  • 2002/ 平成14年

    ロボットコントローラ(Dシリーズ)を発売

    『お客さまへの快適さの提供』をキーワードに、従来の「Cシリーズ」の優れた性能はそのままに、処理能力や操作性、保守性、システム拡張性を大幅に向上させたコントローラ「Dシリーズ」の販売を開始しました。

  • 2003/ 平成15年

    水平多関節クリーンロボット(NXシリーズ)を発売

    NXシリーズは、クリーンロボットのNSシリーズの特長を活かし、さらに手首の水平方向の回転軸を追加することで走行装置を使わずに2FOUP、3FOUP(ウェハを格納したカセット)への動作を可能としました。

    水平多関節クリーンロボット(NXシリーズ)

  • 2004/ 平成16年

    新技術(FSJ(摩擦スポット接合))を開発、発売

    従来のスポット溶接でのコストやメンテナンス面の課題を解決した「FSJ(フリクションスポット接合システム)」を開発しました。

  • 2006/ 平成18年

    天津に現地法人、川崎機器人(天津)有限公司を設立

    初の中国拠点として日系大手自動車メーカーの中国工場向けロボットの販売・サービスを開始しました。

  • 2007/ 平成19年

    水平多関節クリーンロボット(NTシリーズ)を発売

    NS、NXシリーズをさらに進化させ、アーム長延長によるウェハ搬送速度の向上、関節部分へのギアボックスの配置や剛性の向上により、位置決め精度のさらなる向上を達成するなど、半導体製造装置の処理能力向上に寄与しています。

    水平多関節クリーンロボット(NTシリーズ)

  • 2008/ 平成20年

    中・小型汎用ロボット(Rシリーズ)を発売

    高性能コントローラ(Eシリーズ)を発売

    「Rシリーズ」は、前身となる「Fシリーズ」の優れた性能をさらに進化させ、スピードアップや手首負荷能力の向上、動作領域の拡大がされました。

    「Eシリーズ」は、お客様の声をもとに新設計したコンパクトなコントローラで、各種アプリケーションの実行速度を飛躍的に向上させ、快適な操作性も実現しました。

    中・小型汎用ロボット(Rシリーズ)

  • 2009/ 平成21年

    ピッキングロボット(Yシリーズ(picKstar))を発売

    当社初のデルタ型パラレルリンクロボットで、食品・薬品・化粧品など小物や電子関連機器までの幅広い分野で高速でピッキング作業を行うことができます。

    ピッキングロボット(Yシリーズ(picKstar))

  • 2011/ 平成23年

    スポット溶接用ロボット(BXシリーズ)を発売

    「BXシリーズ」は、従来型の大型汎用ロボット「Zシリーズ」の優れた性能をさらに進化させつつ、自動車の車体や部品のスポット溶接に最適化させた垂直多関節型ロボットです。

    スポット溶接用ロボット(BXシリーズ)

  • 2013/ 平成25年

    株式会社メディカロイドを設立

    医療分野におけるロボット利用拡大を目的として、医療分野に幅広いネットワークを持つシスメックス㈱とともに合弁で、㈱メディカロイドを設立しました。

  • 2013/ 平成25年

    医療・医薬向けロボット(MC004N、MS005N)を発売

    医薬・医療用の生産ラインでは、ヒューマンエラー、抗ガン剤などの高薬理活性医薬品の取り扱いによる曝露リスクなどを排除するために、ロボットによる作業自動化への要求が高まっていました。MC004N、MS005Nは、当社初の医薬・医療向けロボットです。

    医療・医薬向けロボット(MC004N、MS005N)-1

    医療・医薬向けロボット(MC004N、MS005N)-2

  • 2015/ 平成27年

    超重可搬ロボット「MG10HL」発売

    自動車、一般産機業界、航空機業界における重量物搬送用途の設備自動化に活用される「Mシリーズ」の一種であり、「MG10HL」は可搬質量1tのロボットです。

    超重可搬ロボット「MG10HL」

  • 2015/ 平成27年

    人共存型双腕スカラロボット「duAro(デュアロ)」発売

    「duAro(デュアロ)」は人と同じ空間で作業できる人共存型双腕スカラロボットです。

    人共存型双腕スカラロボット「duAro(デュアロ)」

  • 2017/ 平成29年

    高速小型ロボット「RS007N」「RS007L」発売

    従来ロボットを導入してきた産業分野に加え、電気・電子業界、食品業界を中心とした小型ロボット導入ニーズの高まりを受けて、最大可搬質量7㎏の6軸垂直多関節ロボット、「RS007N」「RS007L」の2機種を発売開始しました。

    高速小型ロボット「RS007N」「RS007L」

  • 2017/ 平成29年

    遠隔操縦ロボットシステム「Successor(サクセサー)」発表

    「Successor(サクセサー)」は、遠隔協調で熟練技術者の動きを再現する新ロボットシステムで、熟練者からロボットを通じて初心者への技能伝承にも用いることができます。また、遠隔操縦により3K(きつい・汚い・危険)労働環境における作業の代替と効率化が期待されています。

    「Successor(サクセサー)」

  • 2017/ 平成29年

    国際ロボット展にてヒューマノイドロボット「Kaleido(カレイド)」を初披露

    「Kaleido(カレイド)」は、身長178㎝、体重85㎏であり、ベンチプレスで50~60㎏まで持ち上げられる力(当時)と堅牢性を保持しています。歩く、対象物を認識し、掴み、運ぶといった人間の基本動作を行います。

    ヒューマノイドロボット「Kaleido(カレイド)」

  • 2018/ 平成30年

    ロボット事業、創業50周年

    THE STORY OF KAWASAKI ROBOT

  • 2020/ 令和2年

    ㈱メディカロイドが手術支援ロボット「hinotori™ サージカルロボットシステム」の製造販売承認取得を発表

    当社は主にロボット周りの開発を担当しました。
    これまで培った当社の産業用ロボットの技術が随所に投入されています。

    hinotori™ サージカルロボットシステム
    (メディカロイド)

  • 2021/ 令和3年

    関西国際空港に国内初の自動PCR検査ロボットシステムを設置

    新型コロナウイルス感染症という世界的な社会課題に対し、ロボットによるPCR自動検査システムを開発して貢献しました。

  • 2021/ 令和3年

    リモートロボティクス株式会社を設立

    ソニーグループ㈱とともに、リモートロボットプラットフォーム事業を行う新会社「リモートロボティクス㈱」を設立しました。
    新会社では、ロボットを遠隔地から操作できるリモートロボットプラットフォームを構築し、主にロボットのソフトウェアやソリューションサービスを提供し、製造加工業などの特定産業分野におけるサービスを開始します。

  • 2022/ 令和4年

    藤田医科大学病院でソーシャルロボットによる実証実験を実施

    医療現場におけるロボットの活用により、​医療従事者の負担軽減や業務を効率化し、患者や専門業務に向き合う時間を​最大化することで、より質の高い医療を持続的に提供できる環境を整えることを目指しています。

    屋内配送用ロボット「FORRO」

  • 2022/ 令和4年

    物流分野向け混載対応デバンニングロボット「Vambo」を新発売

    中型汎用ロボットと無人搬送車を組み合わせた「Vambo」は、コンテナ内に自動で進入し、大小さまざまな重量物(ケース)の荷降ろしを行います。労働力不足などにより自動化ニーズが高まっている物流分野での活躍が期待されています。

    デバンニングロボット「Vambo」

  • 2022/ 令和4年

    自走式ロボット「TRanbo-7」を新発売

    小型汎用ロボットに自社開発の走行部を組み合わせた「TRanbo-7」は、スリムなボディを活かして装置への加工品や部品のセット作業(ロード/アンロード)、保管棚からの部品のピッキングなど製造現場での工程間搬送で活躍します。

    自走式ロボット「TRanbo-7」